こんばんは、プロフェソーレ・ランバルディ静岡の大橋です。
当店のお客様は本当にお洒落な方ばかりで、Sarotia Costantino サルトリア・コスタンティーノでリネンスーツを仕立てたり、あるいはLiverano & Liverano リベラーノ・リベラーノでポロコートを仕立てたりしているわけですが……しかしそんなウェルドレッサーの皆さんでもまだご存知ないであろう、唯一のビスポークを紹介しようと思います。
そう、それはスーツでもシャツでもなく、寝具なのです。
なぜ今、寝具にこだわるのか?
もう皆さんご存知かもしれませんが、日本のマットレスの最高峰といえばやはりグラウディングマットです。
日本製にこだわったそのクラフトマンシップはもちろんのこと、一本一本削り出しで作られる独自形状の芯材は特許を取得しています。
そもそもどうしてマットレスにこだわる必要があるのか?これは私たち服好きにはシンプルな問題です。寝具が改善されれば寝姿勢がよくなり、結果としてその人の姿勢自体が良くなる。猫背や極端な前肩、体の左右の長さの違いなど、実は多くのことが寝具によって改善されるのです。
例えば既製服でどうしてもつきジワが出てしまったり、襟が抜けてしまったりする人は、服を直すのではなく、むしろ姿勢を直すことでフィッティングが良くなることもある。
そうでなくても、姿勢が良くなるとスタイルがよく見え、顔も小さくなりますので、よりスーツスタイルが美しいものになるのです。
ですから実はスーツを何着も買うよりも前に、寝具にこだわることで、着こなしが俄然スタイリッシュに見えるようになることが少なくありません。
そしてそんな中で最も注目されているのが、先ほども書いたように、グラウディングマットなのです。このマットレスの芯材は寝ている間に姿勢を改善してくれるのと、また寝返りを促進して起きた時に疲れが取れやすくなります。原因にもよりますが、腰痛も改善することが多いと言います。
そんなグラウディングマットが今回、プロフェソーレ・ランバルディ静岡とコラボレーションしてスタートしたサービス。それがグラウディングマット ビスポークです。
GROUNING MAT Bespoke グラウディングマット ビスポーク
このグラウディングマット ビスポークは間違いなく、世界で初めての試みと言えるでしょう。
大型の家具である寝具・マットレスであるにも関わらず、贅沢にホーランド&シェリー、ドーメルなど最高級の生地をあしらって作られるグラウディングマット。
むしろスーツにこれほどこだわっていて、寝具はどうして普通のものを使っているんだ?と、改めて思い返したとき不思議に感じたくらいです。
もともとグラウディングマットで最も人気なモデルであるTHE NEXT GENERATION’Sには面裏を季節で使い分けられるよう高級なリネン調生地とベルベット調生地が使われていますが、さらに贅沢なモデルがこのビスポークです。
上記のようなグラウディングマットの機能性はそのままに、自分好みのファブリックで作り上げる世界で一本だけのマットレスなんて、考えるだけで贅沢ですね。
例えばこのマットレスは、グラウディングストアでも販売されるビスポーク・マットレス。グレンチェックがクラシックな雰囲気のドーメルのアマデウス365を表面に使い、裏面には純正のリネン調生地を使っています。どちらも軽快な生地ですから、寝具に通気性を求める方にはぴったりな選択です。
またもう一本のビスポークは、英国の老舗生地ブランドであるジョン・フォスターのさらりとしたホップサックウールを使用したモデル。美しいブルーはグラウディングマットの本来のイメージカラーを思わせますが、より深みと光沢があるのはさすがジャケット用生地。これを純正のベルベット調の生地に合わせてオールシーズン使い分けられるマットレスにしています。
しかし何よりも注目すべきはそのカラーでしょう。イタリアのマローネ・エ・アッズーロを思わせる色の組み合わせは、非常にエレガントです。
長く使いたいということであれば、おすすめはホーランド&シェリーのCITY OF LONDONなど。380 – 420g/mの生地は10年、20年と使い込むことで雰囲気が増す生地ですから、これまでは消耗品でしかなかったマットレスに、使い込む楽しみを与えてくれます。
どちらにしても、ビスポークではどちらかは純正の生地を残して、片面をスーツ生地にするのがおすすめです。
次のビスポークは、グラウディングマットを
ビスポークという言葉は最近広く知られるようになっており、スーツ以外でもオーダーメイドと同義で使われることが少なくありません。
しかし私の意見では……この歴史ある言葉を使うからには、そこにはどんなジャンルであれクラフトマンシップがなくてはいけないと思います。
一般的に売られている寝具などは多くの場合、中国の大きな工場で作られます。流れ作業で作られていくので、ひとつ数分もかからず完成してしまうものです。
しかしグラウディングマットは違います。グラウディングマットはカバーを1枚1枚職人が縫製し、芯材はドイツ製のマシンを使ってマットレス1本分につき45分もかけてじっくりと削り出されます。異なる特性をもった中材を組み合わせ、それを手作業で組み合わせていく。すべての工程に、途方もないほどの手間が掛けられているのです。
私は他にここまで時間を掛けて職人が作るマットレスを知りませんし、間違いなくグラウディングマットは仕立て屋が作るスーツに一番近いクラフトマンシップを持つ寝具でしょう。
だからこそこのグラウディングマット ビスポークという名前に共感し、プロフェソーレ・ランバルディ静岡でこのマットレスを取り扱うことを決めたのです。
グラウディングマット ビスポークは、今後グラウディングストアのオンラインショップでもオーダーできるようになる予定です。それまでは、プロフェソーレ・ランバルディ静岡でのみ展開しています。
今度ご来店の際はスーツではなく、あなたの思う世界で最も美しいマットレスを作ってみませんか。
グラウディングマット ビスポーク
価格はHolland & Sherry City of Londonにて約260,000円(税抜)+送料