リネンジャケットの美しさは、その立体感に宿る。これはエピクテトスの語録でも、マルクス・アウレリウスの自省録でもなく、洋服屋の店主の言葉である。 リネンはあまりにも魅力的だ。春夏のジャケットを思い浮かべた時に、リネンの姿をRead more
投稿者: Fuya Ohashi
ジャンニ・ピッチリーロ的な愉悦 ② 似て非なる2つのピュアカシミア
「生地を見たいかい?それならとっておきのカシミアがあるよ。心配ないさ、紺だよ。それも最高にクールな紺さ」 イタリア語で紺色のことを“Blu=ブルー”と言うが、ジャンニ・ピッチリーロはそれを“Ble=ブレ”と発Read more
非常に明快で、そして力強く。(サルトリア・ピッチリーロについての考察)
前回の「ジャンニ・ピッチリーロ的な愉悦①」に続く第二弾の前に、小休止としてちょっとしたコラムを挟もう。これは長いオペラの幕間に、寒い中リモンチェロやエスプレッソを飲みながら話すような取り止めのない話である。 当店で扱ってRead more
ジャンニ・ピッチリーロ的な愉悦 ① カシミアシルク by Loro Piana
「まだ小さい頃に、ドゥオモ通りにサルトリアを構えていたルイジ・ダルクオーレのところへ働きに行った。すぐにこの仕事を気に入ったんだ。瞬く間にね。それから私はテーラリングの学校に行き22、23歳のときにサルトリアを構えたんだRead more
【サンプル品セール】サルトリア・チャルディ Polo Coat Series
ということで、本日はサルトリア・チャルディのサンプル品入荷である。 これはナポリのチャルディ工房がストックしていたサンプルで、彼らのアトリエで眠っていたビンテージ生地を使って仕立てられたポロコートだ。 サルトリア・チャルRead more
或る日、サルトリア・チャルディの工房で
1 La Sedia(その椅子) Sartoria Ciardi サルトリア・チャルディの工房で私が座る席は、ミシン台の横の椅子と決まっている。 これは私がもう7年も前に初めて彼らを訪れたときから変わらない不文律だが、理Read more
12/12 〜 EXCLUSIVE CASHMERE《贅を極めたカシミア》現物生地キャンペーン
イタリア人たちはしきりに、Bello a Manoという言葉を使う。 これは直訳すれば「手に美しい」となる。すなわちこれは手触りの良さを表す言葉だが…「手触りが良い」ではなく「手触りが美しい」というのがなんとRead more
The Alternate Classic もう一つのクラシック
夜に雨が降って、朝には雨がやんで、私たちは朝のひとときをコーヒーで終えてからワードローブに手を伸ばす。 月並みな瞬間だ。土曜日の朝に比べれば、仕事の日の朝の洋服選びは随分とオートマチックで、半ば惰性のようなものである。 Read more
Guanaco 最初で最後のピュア・グアナコ(売切れ)
日本語というものは奥深いもので、こんなブログを何年書き続けても表現が品切れになるということはない。「前代未聞の」とか「唯一無二の」とか実に大袈裟でセンセーショナルな書き出しを、私は酒に酔いながらいつも思い浮かべているのだRead more
MYSTIQUE CASHMERE – 物語を描く2着のカシミア・ジャケット
ビスポークのスーツというものは、あるいは人生の相棒と呼べるような存在だ。いつもそこにあり、最も大変な日にも自分を支えてくれるような安心感がある。 だからビスポークのスーツを仕立てるなら、まずクラシックが必要だ。美しいウーRead more