Camiceria Piccirillo 極上カシミアで仕立てた総手縫い《サリアーナ》サファリジャケット

こんばんは、プロフェソーレ・ランバルディ静岡の大橋です。

全く、これほどに需要の少ない服が他にあるでしょうか。自分でも呆れるくらいに美しく、儚く、そしていつ着るかわからない服を作ってしまいました。(と、少なくとも届いた時には思いました)

このカミチェリア・ピッチリーロのサファリジャケット《サリアーナ》については、以前にもみなさんにブログでご紹介いたしました。

しかし今回はそれをオフホワイトのピュアカシミアで仕立てた、実にラグジュアリーな一着。

サファリジャケットとはいえ、生地の重さからしても殆どハーフコートに近い感覚です。ニットやシャツの上にそのまま着るのはもちろんのこと、ジャケットの上から羽織ることも可能です。

カシミア100%の生地を贅沢にカッティングして仕立てた…….な〜んてブログは真面目な方が運営する他のお店にお任せしましょう。

私のサファリジャケットの最も素晴らしい点は間違いなく、たった2メートルの用尺で仕立てられているという点でしょう(!)

サファリジャケットは4つのフラップ付きパッチポケットにベルト、そしてゆったりとした身頃を作るために、普通は2.5m程の用尺が必要なのです。

私が生地代をケチって2mだけ購入したのはまあ良いとしましょう。それよりも問題なのは、この見るからに需要のない白いカシミアが真っ先にバンチから廃盤になったことです。

結果として2mという短い用尺でサファリジャケットを仕立てることになったのですが、ここはナポリ根性。ばっちりベルトまで付いた美しい姿に仕上げてくれました。

さてそういうわけで、昨年からこのサファリジャケットを着て何度か出かけてみたのですが、これが素晴らしい。

サファリジャケットというと少しアウトドア的なニュアンスのある服ですが、こちらはどちらかというとラグジュアリーブランドの展開する極上のアウターという雰囲気。

ロロピアーナやエルメネジルド・ゼニアのブティックで、カシミアシルクのとろけるようなセーターの横に掛かっているような服なのです。

その雰囲気ゆえに、あらゆるところで身の丈以上の扱いをしていただきました。

ちょっとしたメンテナンスで立ち寄ったフェラーリのディーラーでは新型の試乗を勧められたり、ホテルでは部屋をアップグレードしていただいたり。

普段のジャケットスタイルにはないカジュアルな余裕と言いますか、気取らないスタイルにも関わらず生地が極上なために余計ラグジュアリーさを感じられるのかもしれません。

まさか私がケチって買った2メートルのカシミアでマウリツィオが一生懸命仕立てたサファリジャケットだとは、彼らは夢にも思わなかったことでしょう。

そういうわけで……決して需要の多い服ではありませんが、カシミアで仕立てるサファリジャケット、とてもおすすめです。(色違いのカシミアもグレー、ネイビー、キャメル、ブラウン等ございます)

もちろんリネンやコーデュロイも。

さりげなく当店の人気商品であるカミチェリア・ピッチリーロの総手縫いサファリジャケットは168,000円(税抜)〜。

ぜひお問い合わせくださいませ。