「今日はどんな美しいことをしてきたんだい、ランバルディ」
マエストロ・パニコはその無骨だが柔らかい大きな掌で握手をするやいなや、優しく笑いながらそんな風に聞く。それから、店はどうだい、どこに泊まっているんだいと聞く。暖かい陽光が差し込む昼間のアトリエには、だいたい息子のルイジとマエストロ・パニコが二人でいる。
ポンペイレッドの左官仕上げの壁を埋め尽くすように、ミーノ・マッカーリの絵がびっしりと飾られている。ミーノ・マッカーリの絵についてマエストロ・パニコは多くを語らない。彼はもともとあまり語らないが、特に自分のことや自分の趣向は聞かなければ話すことはないかもしれない。自分の感性とひらめきの具体的な内容が、誰かに解き明かされるのを恐れているようにさえ思えた。あるときその難解な現代美術と仕立てに何か関係があるのか、と聞いてみたことがある。そのとき、マエストロ・パニコは簡単に「少しはね」と答えた。
Antonio Panico アントニオ・パニコに会うとき、私も緊張します。もう彼のところには何度も行っており、「ランバ」とあだ名で呼ばれるようになった今でも、私は緊張してしまうのです。
どうして彼の仕立てる服がこれほどまでに憧れられているのか。私には最初それが分かりませんでした。しかし彼に何度も会っているうちに、何となくわかった気がします。
Antonio Panico アントニオ・パニコ、彼は本物のマエストロなのです。
マエストロというのは、すなわち何かを極めて境地に達した人のことを指します。それは単に素晴らしい技術を持っているだけではなく、職人としての精神性、確固たる哲学、そして圧倒的な経験を持っていることを意味します。
その道に一生を捧げなければ到達することのできない世界。
人間は、自分の知らないその世界を知っている人に尊敬と憧憬の念を持ち、そしてその一部を体験してみたいと願うのです。
だからSartoria Panico サルトリア・パニコの仕立てる服に、誰もが憧れるのではないでしょうか。
私はそんなマエストロの服を、MTMとしてでも皆さんにご紹介できることを心から誇りに思います。
Fai belle cose, Rambaldi.
美しいことをするんだよ。
Antonio Panico アントニオ・パニコは、笑みを浮かべながら私の肘を(サルトがよくやる、やり方で)一瞬掴むと、そう言いました。
東京『アンニ・セッサンタ』では店主であり大変優れたフィッターである檀崎翔が、『プロフェソーレ・ランバルディ静岡』では私が、Sartoria Panico サルトリア・パニコのスタイルを忠実に再現するMTMを受注いたします。
是非、お問い合わせくださいませ。
Sartoria Panico サルトリア・パニコ
ベーシック生地込み・税別
SUIT – ¥550,000
TROUSER – ¥120,000
WAISTCOAT – ¥116,500
#納期 約4〜5ヶ月
#フルハンドメイド
#専用ガーメントケース付き
※プロフェソーレ・ランバルディ静岡でご注文の場合には、3日前までにご予約ください。