SETTEGIORNI by Maurizio Piccirillo カミチャイオが仕立てるアウターウェア

こんにちは、プロフェソーレ・ランバルディ静岡の大橋です。

珍しくこの時間から執筆しているのは、皆様にとても重要なことを伝えるためです。

ナポリ仕立ての時代は終わりました。

いや、厳密にいえばナポリ仕立ての新しい時代が始まった、というべきでしょう。これは私がこの春にナポリに行ったときにひしひしと感じた変化です。

現在ナポリ仕立ては西洋世界の一大トレンドになりつつあります。大陸ヨーロッパから、イギリス、それに今まではスーツに見向きもしなかった地域の人々ですら、ナポリ仕立てに熱い視線を向けています。

そして様々な文化を持った人々がナポリ仕立てを着るようになった結果、「しきたりからの解放」が求められるようになりました。

3つボタン段返りだとか、マニカ・カミーチャだとか、そういう象徴的なディテールですら、オーダーする人に合わせて選ぶ。ネクタイをしてポケットチーフを差さずに、Tシャツに羽織れるジャケットを仕立てる。彼らはそんな風に、もっと自由に、新しい形でナポリの仕立て服を楽しんでいるのです。

残念ながら日本人は「さあ、コテコテのナポリ仕立ての流行は終わった!次は北の服だ!」となばかりに(今まで一緒にワインを飲み、ピッツァを食べてきた)愛すべき職人たちをあっさり切り捨てがちです。

しかし、ナポリ仕立てはビスポークです。アイデアがあればいくらでも新しく、そして素敵なものを生み出すことができるのです。

せめて私たちだけでも、ヨーロッパの顧客たちのように本当のビスポークを楽しもうじゃありませんか!(自分が楽しみ方を知らないとき、楽しくないのを他人のせいにするのは最も恥ずべきことである)

SETTEGIORNI by Maurizio Piccirillo

ということで、実に素敵な新しいアウターウェアを皆様にご紹介しましょう。

今までのランバルディのイメージからすると、随分モダンな雰囲気で驚かれる方もいるかもしれません。しかし

エレガントなものは何によらず、無縁ではない……!

と、そういうわけです。

SETTEGIORNI(セッテジョルニ)すなわち週7日着られるアウター。

リラックスした着こなしのシチュエーションが圧倒的に増えたここ数年に合わせて、マウリツィオが頭を悩みに悩ませて生み出した、最高にエレガントなカジュアルウェアです。

ナポリの素晴らしいクラフトマンシップ、ドレスシャツのシャープで洗練されたカッティングをそのままに、ジップを採用することで一気にアウターらしさを増しています。

一見するとブリオーニやブルネロ・クチネリで(それも50万円以上のプライスで)売っているような美しく洗練されたアウターですが、ベースはあくまでも職人の手仕事。

平面的なアイデアで作られているブルゾンとは異なり、あくまでビスポーク的な構想に基づいたSETTEGIORNI(セッテジョルニ)は肩のフィット感が美しく、ウエストの絞りも美しい。(高級な紳士服ブティックで美しいアウターを試着して、ウエストのルーズさが原因で購入を諦めた経験は誰にでもあるでしょう。)

そして既製服にありがちなアームホールのルーズさがなく、着る人の動きを一切制限しない最高の着心地。これはナポリ仕立ての基本であり、モダンなアウターウェアといえど変わらず息づいている伝統です。

手縫いの袖付け、襟付けもまたナポリ仕立ての雰囲気。しかし私の場合にはモダンさと汎用性を高めるために、ギャザーを少なめに設定しています。この辺りはもちろん仕立てる人の好みで増やすことも可能。そこはビスポークと同様の自由度で調整することができます。

もちろん胸ポケットの有無も好みです。私が生まれて初めて胸ポケットに肯定的になったのはこのアウターが仕上がってからです。この美しい仕上がりなら、私は次もポケットありを選ぶでしょう。

生地については美しいミディアム・ウエイトのリネンを使い、パリッとした質感に仕上げています。硬質なリネンの光沢感はドレッシーですが、ほどよく杢の入った生地感はリラックスした雰囲気。

SETTEGIORNIは他にも色々な生地で仕立てることができますが、まず体感してほしいのはリネンとの相性の良さです。

SETTEGIORNI という名前の通り、着こなしはピッツァを丸めて食べるよりも簡単です。いつものデニムやコットンパンツに、Tシャツやシャツを合わせて、その上から羽織るだけ。

もちろん今回私がドヤ顔で決めているようにTシャツでカジュアルに着ても良いし、逆にドレスシャツにネクタイを締めてトラウザーと革靴で着こなすことも可能。通常のジャケットに比べると裏地や芯地がない分非常に軽快で、夏に着ても快適です。

SETTEGIORNI by Maurizio Piccirillo カミチャイオが仕立てるアウターウェア

○SETTEGIORNI by Maurizio Piccirillo

カスタムオーダー 通常価格 168,000円初回限定価格 120,000円(コレクション生地代込み)+ 税 

納期 約4〜6ヶ月

さて、このSETTEGIORNI セッテジョルニはMTOで自分に合わせてカスタマイズすることが可能です。

店頭での採寸はもちろんのこと、普段ご自身が着ているシャツを採寸して、その数値を利用してオーダーすることも可能。当店でご用意している44、46、48、50といった既成サイズで注文することもできます。

生地はこのページ下に記載している春夏17種、秋冬17種から選択可能。どれを選んでも値段は一律です。

Spring / Summer Irish Linen around 300g/m

Autumun / Winter Fabrics around 280g/m

ご注文はコンタクトフォームから。

それでは、ご機嫌よう!