こんにちは、プロフェソーレ・ランバルディ静岡の大橋です。

今日はみなさんに長期バカンスのご案内をさせていただこうと思います。もちろん私のバカンスではありません。“彼ら”のバカンスです。

さて、私は最初にあの親愛なるナポリ人たちがVacanza(ヴァカンツァ)という言葉を発した時、私は早速グーグルでその言葉を調べてみることにしました。

すると、日本語ではこのように書き記されていたのです。

労働と対極に位置する概念。主にイタリア等のラテン語圏に多く見られ、日本では未だその存在が確認されていない。

そこで私はナポリ人たちにヴァカンツァというものがどんなものかをぜひ、聞いてみたいと思ったのです。

しかしその考えが非常に滑稽なものであったと気づいたのは、そのすぐ後でした。

私が呼ばずとも、こちらで日が沈んだ頃、ナポリ人たちからの一斉電話で私自身が呼ばれることになったのですから。

そして彼らは、風と波音をBGMにやたら陽気な声で「やあ、調子はどう?」と聞くのです。

証言によれば、ナポリのヴァカンスというものは大体8月1日に始まり8月31日に終わる学校の夏休みのようなものではあるが、人によってその内容はずいぶんと異なるとのこと。

例えば私の知り合いのある家族は6月から9月までをバカンスとし、イスキアの別荘で散歩をして過ごすといいます。

日の沈むマロンティの浜に延々と伸びる足跡をつけながら過ごす毎日とは、どんなものなのでしょう。(私がローマの青空市場で買った古いChurch’s チャーチの踵を、コンクリートですり減らして過ごす毎日と、一体どのくらいの違いがあるでしょうか。)

しかしいくらバカンスが「人間が元気に生きていくために最低限必要なもの」であったとしてもナポリでは2ヶ月の休暇をとる家族ばかりではないと言われています。

例えば庶民的なピッチリーロ一家、勤勉なサルトリア・カラッチオーロのジョルダーノ一家ともなれば、8月の一週目まで働きづめ、8月の最後の週には仕事を再開するというのです。

彼らはこの現代的で現実的なたった3週間の休みで満足することを覚え、「半ば私たちは日本式ヴァカンスに切り替えたのだ」と言ってやまないのです。

ちなみにナポリの日本人に関する定番のジョークは二つあります。

一つは日本人の名前は多かれ少なかれ全て「YOCO POCO MAYOCO ヨーコポーコマヨーコ」のようなものだというものです。(しかしそのようなジョークがあるにも関わらず、私の名前がOHASCHI オハスキーとロシア風になるのはどうしてでしょうか。)

そしてもう一つは、日本人はあまりのワーカホリックのため、仕事をしながら片目を閉じて、片目ずつ眠るのだというもの。

そのようなジョークがあるにも関わらず、どうして日本人に3週間の夏休みがあるという発想になるのかは、誰もが理解に苦しむところでしょう。

そのように非常に複雑な思考パターンを持つナポリ人たちですが、みな共通してこのように言うのです。

「もしオーダーがあと50着あるなら、ヴァカンスはやめて働くことにするよ!」

つまり当店のお客様、皆様のご協力次第では、彼らをイスキア島やカプリ島、アマルフィやポジターノから呼び戻して、通常の納期を実現すべく働いてもらうことができるということなのです。

しかし残念ながら今年はそうもいきそうにないため、誠に不本意ながら例年通りこのようなご案内をするしかないのです。

「イタリアのバカンス期間につき、問い合わせに時間がかかる場合がございます。8月1日の生地在庫の問い合わせは9月1日頃のご返信を予定しております……」

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