Sartoria Ciardi サルトリア・チャルディ 2018年6月トランクショーのご報告

こんにちは、プロフェソーレ・ランバルディ静岡の大橋です。

最近はブログの更新頻度が極端に低くなり、「やっと繁盛店になってきたんだね」とお客様から安心の声をいただいてしまうのですが、なあに心配はありません。

当店がお客さんでいっぱい!なんていうのは店主の私も、陽炎の昇る蒸し暑い夏のうたた寝で見た夢の中でしか、目撃したことがありませんからね。

とはいえ最近はご予約と出張が増えており、嬉しくも大変忙しい状況となっています。

さて、そんな中で先日サルトリア・チャルディのエンツォを招いてのトランクショーが開催されました。

今回はそのご報告です。

サルトリア・チャルディ 2018年6月トランクショーご報告

今回のトランクショーでは、ゆったりとした雰囲気の中でビンテージ&デッドストック生地から選んでのオーダーと、事前オーダーいただいたお客様のスーツやジャケット、コートなどの仮縫いが行われました。

プロフェソーレ・ランバルディ静岡のプライベートな落ち着いた空間で、エンツォのフィッティング力が存分に発揮できる、非常にリラックスした会となりました。

事前にオーダー頂いたジャケットは中縫い状態まで仕上げられており、ほとんど完璧と言える状態のものも少なくありませんでしたが、細かな調整やヒアリングを行うことで、スーツはさらに修正されていきました。

もちろんオーダーをいただいたお客様も。

前回ご納品させていただいたチャルディのスーツをお持ちくださり、そちらを着用したうえで新規スーツをご注文いただいたお客様も。

さらに突き詰めたフィッティングを目指していきます。

お客様は平均1時間半〜2時間ほど滞在されることが多かったようです。

今回のトランクショーも来日してくれたのは、チャルディ兄弟の兄エンツォ。彼はサルトリアの中で唯一カッティングを行うマエストロでありながら、世界中を忙しく飛び回るフィッターでもあります。

彼のフィッティングは、全体を捉えながら細部を改善していく非常に職人らしいものです。

細かい部分を見逃してはいけないし、しかしそこを追いすぎて全体のバランスを崩してはいけない。それを熟知しているエンツォは、全体のバランスに気を配り、スーツ自体の美しさを常に意識しながら、細かなディフェット(欠点)や不完全さを改善していきます。

自分が服を仕立てているからこそ、どのようにして改善すれば良いかがわかる。

サルトリア・チャルディのマエストロであるエンツォは、職人としての繊細さとフィッターとしての大胆さを兼ね備えているのですね。

父レナート・チャルディから学んだフィッティングは実にエレガントで余裕があるものです。

「チャルディのハウススタイルについてよく聞かれますが、私たちの服はあなたの体の形を踏襲しています。すなわちそのスーツのスタイルは、あなたの個性に他ならないのです。私たちの服は完璧ではありません。しかしその不完全さが、そのスーツを世界で唯一のものにします。サルトリア・チャルディの職人たちの手仕事とあなたの個性、そしてあなたの(生地や仕様における)選択が、世界で唯一のスーツを作り上げるのです」

彼はこのように語ります。

ナポリにいるときにはサルトリア・チャルディのエンツォ、ロベルト兄弟は他の職人たちと共に、常に工房で服を仕立てています。

その仕立ては常に手作業、父レナート・チャルディやその前の世代から作っているのと同じ方法で仕立てているのです。

次回のサルトリア・チャルディのトランクショーは9〜10月を予定しております。

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