こんばんは、プロフェソーレ・ランバルディ静岡の大橋です。

年間積雪量0cmどころか、過去20年近く殆ど雪の降ったことがない静岡市中心部とはいえ、今日の寒波ではなかなか冷え込んでおります。

冬になると「どうせ冬もすぐ終わるだろう」という怠惰な理由で冬物ジャケットを仕立てない私は、わずかな数着のジャケットを着て、この寒波を過ごすこととなったのです。

しかし問題ありません。

なぜなら私にはイタリアが開発した素晴らしいインナーがあるのですから。

親愛なる読者様にだけはひっそりとお教えしますが、それは「グラッパ」というもので、身体を内側から温める、ユニクロのヒートテックやロシアのウォッカに匹敵する画期的な手段なのです。

さてこの寒さがグラッパで和らいできたら、グラスを片手に春夏生地の話をしましょう。今日は小春日和の装いを考えるのに、うってつけの日なのですから。

音楽はギル・エヴァンスのちょっとアクの強いジャズ・プレイリストで問題ないでしょう。

HARDY MINNIS ハーディ・ミニスのフレスコ

このフレスコは昨年チャルディのエンツォにお願いして、貰ったバンチです。

なぜこんなところに置くのか。それは目の錯覚でこの小さなバンチが大きく見えることを期待しているからです。ほら、ジュエリーボックスが腰の高さのチェストに見えてきたでしょう。するとバンチはA4サイズです。

フレスコはシワに強く、耐久性がある。

言葉ではご存知かもしれませんが、その強さは想像以上です。クリースラインはしぶとく消えず、細かなシワは驚くほどすぐ消えていく。着心地は少しざらっとしますが、軽やかでまとわりつくことがない。

なにしろ細かいことを気にして動く必要がないので、所作がエレガントになるでしょう。素敵な女性が外で鍵を落とした時に、「ごめん俺のズボンSuper180’sだから、地面に膝つけないんだ。本当にごめんね」と謝る必要がないのです。

春夏ならフレスコライトが良いでしょう。280g/mで9oz、ちょうどいい厚さと重さでスーツにはぴったりです。

写真は美しいネイビーブルーとネイビー。わずかなメランジ感もあり、上品ながら表情豊かな生地ですね。

もちろん非常に軽いジャケットにはなりませんが、いざと言う時には手でくるりと丸めて持ち歩けるようなジャケットが仕立て上がるはずです。

トラウザーズに関しては、この重さで真夏も着用できるはずです。

そもそも真夏でもあまり薄い生地でトラウザーズを仕立てるとすぐダメになってしまいますし、この重さでも足にまとわりつかないのでそれほど暑く感じないはずです。

トラウザーズだけで考えるなら、こんな色はどうでしょう。

春夏の軽快さを出そうにも、やっぱり紺ジャケットにグレートラウザーズの組み合わせから抜けられない。そんな方はグレーを軽くすることで、無理なく軽快な装いができるはずです。

ミディアムグレーはコンサバな雰囲気ですが、ライトグレーは少しリッチで余裕のある雰囲気になります。コツはトラウザーズのシルエットを攻めすぎず、多少ゆとりのあるシルエットにすることです。

スーツでおすすめなのが、このトーンのグレー。

ミディアムグレーにライトグレーが混ざったような雰囲気ですが、この絶妙なトーンがカジュアルにもビジネスにも合うスーツを作ってくれるのです。

ジャケット単体でデニムにネクタイ無しでも着られますし、もちろん白シャツにネクタイで着こなすこともできる。正直なところ、あまりグレーを着ない私が「作るからこれだ!」と思うのが、このグレーなのです。

希少な直輸入のアイリッシュリネン

このアイリッシュリネンに関するGrande Storia – 大変な由来については既にこちらで散々書き立てていますので、そちらをご覧いただくとして。

やはり私のおすすめはこのアイリッシュリネンです。

すでに何着かオーダーを頂いており、ネイビーなど大人気でどれほどストックが持つのか?という具合ですが、やはりアイリッシュリネンのネイビースーツは春夏の素晴らしいチョイスでしょう。

ご覧になったお客様には絶賛して頂いておりますが、やはりこの織元のアイリッシュリネンの独特の風合いと強さ、しなやかさはなかなか見つからないものです。

左が今回入荷のアイリッシュリネン。右はビンテージリネン。かなり近い風合いのものを見つけました。

私がどの色でスリーピーススーツを作ろうと考えているか?

もちろんクリームイエローです。理由は、店の壁と同じ色だから。壁と同じ色のリネンスーツを、ましてやスリーピースで着れば、どんな粗相をしてもお客様は見えず気付かないですからね。

230g/mと280g/mの二種類の織りがあり、ブラウンやカーキ、ベージュにアイボリー等も入荷しています。

CARNET カルネの『Blue』シリーズ

いつも重々しいロンドンの曇り空のような英国生地ばかり紹介しているので、たまにはイタリアの色気ある生地も紹介してみましょう。

イタリアにはドラッパーズやカチョッポリなど人気なブランドがありますが、個人的に気に入っているのがCARNET カルネ、日本ではつとにタリア・ディ・デルフィノという名前で有名なこちらのブランドです。

このブランドに写真のBlueというバンチがあります。これはなんと一冊が全てジャケット用のブルー系生地で集められているという、プロフェソーレ・ランバルディ静岡の店主のように偏ったバンチなのです。

バスケットやホップサックからメッシュ系、サマーツイードにピュアシルクまで。適度な光沢と華やかさ、そしてハリ感を兼ね備えた春夏ブルー系生地。250g/m〜270g/mを中心に、軽いものは200g/m、サマーツイードは310g/mの生地も。

合物から盛夏までイメージに合わせて選べます。

ベーシックな紺から水色までありますが、生デニムのようなインディゴネイビーも美しい。

こんな深い色合いと素材感の特徴的な生地も良いですね。(なんとなくフレイムメープル化粧板を使用した、PRSのエレキギターを思わせますな)

さて、本当はもっとご紹介したかったのですが、すでに文字数オーバーとなってきました。

また明日目覚めたら、もう少し春夏生地について思いを巡らせることといたしましょう。

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