『お洒落に着こなすルールとは』 – Nicola Radano ニコラ・ラダーノのインタビュー

僕は色々な素材で遊ぶのが好きです。

例えば僕はソラーロのトラウザーをニットのポロシャツと合わせてコーディネートするのが好きです。

これは全然、一般的ではありません。

また僕は様々な色を自由に着こなすのが好きです。

よくベージュやブラウン、グリーン、ダークブルー、ダークグレーなどでコーディネートしています。

つまり僕のシガレットは……もちろんタバコのことではないですが……着こなしにルールを持たないことです。

だからもし気に入れば僕はブルーのジャケットを、ブラウンのトラウザーと合わせて着こなすこともできます。

好きなものを、好きなように着ること。

僕はビスポークの服を自分の好みに合わせて着ているとき、とても気持ちが良いのです。

こんばんは、プロフェソーレ・ランバルディ静岡の大橋です。

今回は早速、私の友人であるSpacca Neapolis Tiesのオーナー、Nicola Radano ニコラ・ラダーノのインタビューをご覧頂きました。

今日は彼のインタビューの内容を紹介しながら、皆さんに一つ大事なお話をしたいと思います。

Wear What You Like

私は先日プロフェソーレ・ランバルディ静岡で行われたSpacca Neapolis Tiesのトランクショーの期間中、何度かNicola Radano ニコラ・ラダーノに尋ねました。

「コーディネートをするときのコツは?」

「どうやったら上手く着こなせるの?」

これは私の疑問でもありますが、何よりお客様やビスポークを愛する皆さんの疑問でもあります。しかしこのように尋ねる私に、彼は毎回のようにこう答えるのです。

You can just wear what you like to wear. (ただ着たいものを着れば良いんだよ)

そしてついに私は、彼がビスポーク界のライバルたちに着こなしをコツを隠しているわけでもなく、出し惜しみをしているわけでもなく、ただ着たいものを着ているだけなのだということを理解したのです。

Nicola Radano ニコラ・ラダーノの装いは、クラシックでありながら一般的なクラシックとはかけ離れています。

彼の着用しているSartoria Ciardi サルトリア・チャルディのビスポークトラウザーズは完全にクラシックそのものですが、しかし彼はそれをさらりとニットのポロと合わせて着こなしたりします。

合わせている靴はローファーが多く、スーツであろうとオックスフォード靴にこだわる様子はありません。

きっと日本のクラシックな装いを追求している人々から見たら、彼の着こなしはクラシックとは呼べないものでしょう。

しかし不思議とNicola Radano ニコラ・ラダーノの着こなしはとても魅力的に見えるのです。

それはやはり彼が自分の気分に従って、自分の着たいものを着たいように着ているからでしょう。

ルールを求めずに、自信を持つこと

ナポリで彼の恐ろしく小さな車……スマートに揺られながらポルティチから中央駅へと向かっているとき、ニコラ・ラダーノは私にふと尋ねました。

「なぜ日本人はインスタグラムで顔を出さないんだい?」

確かに、彼の言う通りでした。良いか悪いかは別として、日本人はインスタグラムで顔を出している人の方が少なく、ほとんどの人が顔を写さないよう注意しながら写真を投稿しています。

もともと日本人はプライバシーに厳しいこともありますし、仕事の都合などもあるでしょう。しかしNicola Radano ニコラ・ラダーノと長々話した結果、私は最終的にこう言いました。

「日本人はきっと顔を出す自信がないんだと思う。日本人には常に理想形が決まっている。こんな顔がかっこ良くて、こんな顔が美人だと。かっこいい人を褒める時に、日本人は『○○に似ている』と人気な芸能人や俳優と比べる。日本では常に理想形と比べられるから、誰もが自信をなくしてしまうんだよ、きっと」

彼は一言、ストレンジだね、と言いました。

ファッションの着こなしもまた同じなのでしょう。

日本人が着こなしにルールを求めがちで、また「業界人」や「本場」の着こなしを真似たくなるのは、やはり自分だけが理想形から遠く離れた着こなしをするのが怖いからなのかもしれません。

しかしNicola Radano ニコラ・ラダーノを見ていると、私たちの恐れがバカバカしく感じてしまいましょう。

彼はフォロワー、例えばインスタグラムなら自分の着こなしに注目する3万2000人のファッショニスタ達の前で、誰の意見も気にせず自分の好きな服を着こなしている。

まだ22歳の彼にそれができるのに、なぜ私たちにそれができないのか?

私たちは自信を持って、ルールや業界人、本場という言葉を捨てて自分の好きなものを好きなように着こなして良いのです。

好きなものを、好きなように着る

例えば私はベージュやアイボリー、そしてホワイトの服を着こなしに取り入れるのが好きです

Sartoria Piccirillo サルトリア・ピッチリーロで仕立てたライトベージュのウールスーツに、アイボリーのコットンリネンを合わせて着こなすのは、私にとっては至福の時なのですね。

また私は白のコットントラウザーズをビスポークで何本も作っています。白のトラウザーズに白やアイボリー、ストライプのシャツを合わせ、気ままなジャケットを着るコーディネートは、私のデイリーな着こなしです。

そして私がライトベージュのスーツにアイボリーのシャツを着て、Spacca Neapolis Tiesのポケットチーフを差すと、Nicola Radano ニコラ・ラダーノと私はこんな会話をするのです。

ニコラ「Bello.(いいね)」

私「しかし君はホワイトやベージュをあまり着ないね」

ニコラ「汚れが気になるから、明るい色は嫌いなんだよ」

私「Fair enough.(まちがいないね)」

好きなものを、好きなように着ること。

Nicola Radano ニコラ・ラダーノは何も常に完璧な着こなしを知っているわけではありません。ときには「なんだか図書館にいる学生みたいだ」と言って服を着替えにいくこともあるのです。

スーツやジャケットを決めた時に、直感が導いてくれるシャツやトラウザーズ、そしてネクタイを合わせていく。気に入れば誰がなんと言おうと自信を持ってそれを着こなし、気に入らなければやり直す。

それがNicola Radano ニコラ・ラダーノにとって着こなしにおける唯一のルールなのです。

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